VWAPトレンドフォロー戦略の検証(2025/08/29 米国株寄り付き)

Nasdaq100のデイトレード検証 記録です。
VWAP(出来高加重平均価格)を軸に、2025年8月29日の寄り付き前後を分析しました。

免責事項

本記事は筆者のトレード検証記録であり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任でお願いいたします。

要約

2025年8月29日の米国株式市場(NQ1!先物)の寄り付き後を、VWAP(出来高加重平均価格)を軸にしたトレンドフォロー戦略 で検証しました。

主な結果は以下のとおりです:

  • 初動ショートが最も効率的(RR比>2.0)
  • 2回目以降のショートはボラ拡大でRRが悪化しやすい
  • VWAP下での逆張りロングは優位性が乏しい

市場環境

  • 21:30 PCEデフレーター発表

    一時的に上昇するも、VWAP付近で上抜けに失敗。

    → 「上値は重い」と認識。

  • 22:30 寄り付き

    VWAPは下向きでスタート。

    • ORH(Opening Range High=寄り付き直後の高値):23,668
    • ORL(Opening Range Low=寄り付き直後の安値):23,588

    ORHとORLは寄り付き後15分間の高値と安値を示しています。

    → ショート優位の環境。

  • 0:00頃

    VWAPが水平化し、レンジへ移行。

この時点での地合い判断:寄り付き後はショートが有利

市場環境チャート
寄り付き後15分のORH・ORLとVWAPの動き。初動はショート優位を示唆

トレード事例

エントリー・KOライン・利確位置を示したチャート。22:32ショートと23:01ショートを検証

22:32 ショート(成功トレード)

VWAPで反落したタイミングでショート。

  • エントリー根拠:VWAP下での戻り売り
  • KOライン:エントリーポイントから約30pt上(VWAP直上付近)
  • 利確ライン:QQQ572付近を想定
  • 理論上のRRレンジ:およそ1.8〜4.3

実際のエントリーや利確位置によって数値は変動しますが、このセットアップとしてはRR>4を狙える局面でした。


22:51 ロング(失敗トレード)

反発狙いでロングしたが、VWAP下では逆張りが不利。即損切り。

  • エントリー根拠:短期反発狙い
  • KOライン:エントリーから約20pt下
  • 利確ライン:VWAPタッチを想定
  • 理論上のRRレンジ:0未満(損切り)

VWAP下での逆張りは優位性が乏しく、結果としてRRを確保できない典型例となりました。


23:01 ショート(安定トレード)

VWAPに届かず失速したため再びショート。

  • エントリー根拠:VWAP届かず反落
  • KOライン:エントリーポイントから約25〜30pt上
  • 利確ライン:QQQ570付近を想定
  • 理論上のRRレンジ:およそ2.6〜3.4

利確タイミングによって数値は変動しますが、この局面でもRR>2を取れる形でした。

KO(損切り)と利確

  • KO(損切り)ライン

    実戦では、エントリーポイントから20〜30pt離した位置にKOを置いています。

    今回はその水準がちょうどVWAP直上となり、適切なラインになりました。

    したがって「VWAP直上」をKOラインの目安にするのも有効ですが、おおよそ20〜30ptの余裕を見ておくと安心です

  • 利確ルール

    基本は節目の価格水準をターゲットに設定。

    今回は補助的に、moomoo証券アプリで ストライク別出来高とOpen Interest を確認し、572や570付近にサポートがありそうだと判断しました。結果的にその水準で利確となり、妥当な判断だったと考えます。

学び

  • 初動ショートが最も効率的(RR>2.0)
  • 戻り売り2回目以降はボラ拡大でKOが遠くなり、RRが悪化しやすい
    • 浅い戻しで入ると損切りに遭いやすい
    • VWAPや直近高値までしっかり戻ったところを叩くのが有効
    • 浅い戻しで入る場合は小ロット+早い利確で対応
  • 反発狙いロングの失敗からの学び
    • VWAP下での逆張りは地合いに逆行して不利である
    • 過去の反発経験に引っ張られがちだが、出来高やローソク足など客観的なシグナルがないと優位性がない
  • 2時間以降はVWAPが水平化 → レンジ化しやすく、トレンドフォローは終了
  • PCE発表や月末需給は補助要因として有効だが、最終判断はVWAPの傾きに従うのが基本

まとめ

寄り付き後1時間〜1時間30分は、VWAPトレンドフォロー戦略が最も機能する時間帯。今回は22:32ショート(RR≈1.8〜4.3)と23:01ショート(RR≈2.6〜3.4)が典型的な成功例でした。

実戦ではKOを「エントリーポイントから20〜30pt上(VWAP直上付近)」に置くのが有効。利確は価格節目を基本とし、補助的にオプション市場の ストライク別出来高とOpen Interest を参考にしました。

今後も、

  • VWAPの傾きで地合いを判断
  • KOはエントリーポイントから20〜30pt(VWAP直上付近)
  • 利確は節目の価格水準+オプションデータを補助的に活用することを軸に検証を続け、戦略の再現性を高めていきます。

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